大津いじめ事件以降露呈した日本のいじめ隠蔽体質

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滋賀県大津市の中学校で発生した痛ましいいじめ自殺事件を機に、これまで日本全国で隠蔽されてきたいじめが急速に明るみに出てきている。

鹿児島県では当初把握されていたいじめ発生件数の100倍に相当する約3万件のいじめが確認され、日本全国では定例の調査で把握されていたいじめ発生件数の4倍に相当する、5ヶ月間で約14万4000件のいじめが確認された。また、2012年のいじめを原因とする日本全国の少年事件の発生件数は2011年の2.3倍に上った。

これらの数的事実は、これまでの日本社会で如何にいじめ問題が隠蔽されてきたのかを如実に物語っている。


目次


いじめ3万件、当初把握の100倍 鹿児島



< 2012年10月12日 22:28 >

滋賀県で起きた中学生の自殺を受け、鹿児島県が県内の公立学校を対象に調査したところ、当初、把握していたより100倍近い数のいじめがあったことがわかった。

滋賀・大津市の中学生の自殺を受け、国がいじめ問題の緊急の調査を全国に指示する中、鹿児島県の結果が発表された。調査は、公立の学校に通う約16万人の児童や生徒に対し、無記名で行われた。質問に具体的ないじめの内容を盛り込むことで、ささいないじめも認知ができるよう工夫したという。

国が毎年行っている調査では、昨年度のいじめの件数は全国で約7万件、鹿児島県内では342件だったが、今回の調査で見つかったいじめは3万757件(今年4~9月上旬)に上り、5.7人に1人がいじめを経験していることがわかった。このうち、解消されていないいじめは4032件で、県は今後、臨床心理士を加えたいじめ問題の対策チームを作り、対応するという。


いじめ、約5か月で約14万4000件認識



< 2012年11月22日 22:24 >

文科省は22日、滋賀・大津市の「いじめ自殺」を受けて行ったいじめの全国緊急調査の結果を発表した。学校が認識したいじめの件数は、今年4月からの約5か月間で約14万4000件と、定例の調査で把握された件数の4倍に上った。

緊急調査は、全国の国公私立の小中高校と特別支援学校で、今年8月から9月にかけて行われた。今年4月から調査時点までの約5か月間で、学校が認識したいじめの件数は約14万4000件で、児童・生徒100人あたり約1件になる。

毎年行われる定例の調査では、昨年度一年間のいじめの認識件数は約7万件だった。

全体の94.6%の学校で、児童や生徒全員にアンケートを行ったが、設問は各都道府県に任されたため、いじめの認識件数は都道府県によって100件台から3万件とばらつきがあった。

文科省は、これまでの定例調査ではいじめの把握が不十分だったことを認め、今後の調査方法を変える方針を示した上で、調査方法や認識が各都道府県で大きく違う状況を変えるため、全国統一のアンケート様式をつくるかどうかなどを検討すると説明した。


いじめ原因の全国少年事件、前年比2.3倍



< 2013年2月21日 21:22 >

去年、全国で警察が扱った「いじめ」を原因とする少年事件の件数が、11年に比べ2倍以上に増えていることがわかった。

警察庁のまとめによると、去年、全国で警察が検挙や補導をした少年事件のうち、いじめを原因とするものは260件に上り、11年の2.3倍に増加したという。検挙や補導をされた小・中学生、高校生の数は511人で、こちらも11年の2.3倍。このうち、中学生は384人に上り、全体の4分の3以上を占めている。

警察が扱った少年事件の件数は、滋賀・大津市のいじめ事件で学校に家宅捜索が入った去年7月以降に急増し、去年一年間の4分の3がこの時期に集中している。警察庁は、大津市の事件をきっかけに、学校側がいじめ問題で警察の対応を求めるケースが増えたと分析している。


  • 最終更新:2013-03-12 20:01:53

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