台湾の従軍慰安婦ドキュメンタリー映画
カテゴリ:従軍慰安婦
台湾の元慰安婦女性たちが日本から受けてきた苦しみを映画で世界に伝えよう。
目次
- 従軍慰安婦ドキュメンタリーの撮影が進行中
- 日本の謝罪がなくても自分の傷と“和解”=台湾元慰安婦記録映画
- 台湾人元慰安婦の記録映画、プレミア上映 「歴史の傷忘れるなかれ」
- 台湾「元慰安婦」に関する記録映画の新作、日本で公開
従軍慰安婦ドキュメンタリーの撮影が進行中
【芸能スポーツ】 2012/01/17 17:09
(台北 17日 中央社)日本統治時代に、日本の従軍慰安婦とされた台湾の女性らを追ったドキュメンタリー「阿嬤的春天」(おばあさんの春)の撮影が進行中だ。女性たちの平均年齢は90歳近くになっており、制作を行っている婦女救援基金会では、時間や資金難と戦いながら作業を急いでいる。
台湾の元慰安婦たちによる、日本政府への賠償要求運動が始まってから、今年でちょうど20年目となる。運動を支援している婦女救援基金会は1998年に、慰安婦経験者らのインタビューをまとめた第1弾となるドキュメンタリー映画「阿嬤的秘密」(おばあさんの秘密)を制作、その年の金馬奨(台湾版アカデミー賞)で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞している。
その後、少なくない女性がこの世を去り、現在台湾に残っているのは確認されている範囲では9人のみ。基金会では、残された女性たちが存命のうちに第2弾を完成させたいと急ピッチで制作を進めているが、現在、制作費用150万台湾ドル(約380万円)のうち集まっているのは3分の1ほどのみだという。
日本の謝罪がなくても自分の傷と“和解”=台湾元慰安婦記録映画
【社会】 2013/09/17 16:38
(台北 17日 中央社)台湾の元従軍慰安婦6人の晩年を描いたドキュメンタリー映画「蘆葦之歌」(songof the Reed/葦の歌)が28日台北でプレミア上映される。いまだに日本からの謝罪がない慰安婦問題だが、映画中にはありのままの自分を受け入れた女性たちの姿が映し出されている。中国時報が17日付けで伝えた。
女性団体の「婦女救援基金会」によって制作された同映画では、青春時代を奪われ心身ともに深い傷を負った女性6人の、逆境に負けず自分を認め夢を諦めないなどといった強い生命力が表現されている。基金会の代表者は、この映画によって生と死の狭間で悩んでいる人が少しでも前向きになることができればと期待している。
同団体が制作した台湾人慰安婦を対象としたドキュメンタリー映画は「蘆葦之歌」で2本目。1本目は15年前の1998年に撮影された「阿マ的秘密」(おばあちゃんの秘密)で、多くの女性の人生に大きな影響を与えた日本政府は正式に謝罪・賠償すべきだと訴える内容だった。(マ=女へんに麼)
長さ76分、撮影に3年近くを要した「蘆葦之歌」はプレミア公開後、10月12日から11月1日にかけて台中、花蓮、台南、台北でそれぞれ1回ずつ無料巡回上映が行われる。今年8月の時点で平均年齢88歳だった6人のうち4人は映画の編集期間中相次いで亡くなったという。
(編集:荘麗玲)
台湾人元慰安婦の記録映画、プレミア上映 「歴史の傷忘れるなかれ」
【社会】 2013/09/29 14:13
(台北 29日 中央社)台湾の元従軍慰安婦6人の晩年を描いた記録映画「蘆葦之歌」(Song of the Reed/葦の歌)が28日、台北でプレミア上映された。日本からはるばる訪れた慰安婦支援団体も出席する中、「この歳になってもう何も怖くない」、「無視されがちで忘れられてはいけないこの歴史の傷をより多くの若者に知ってほしい」とイベントに出席した出演者らが心境を述べた。
映画では6人がカウンセラーらの協力によってどのようにして慰安婦としての過去から立ち直り、自分を受け入れたかのプロセスが描かれ、主人公たちが卒業服やウェディングドレスを身にまとったり、一日警察官、一日客室乗務員を務めたりするなど青春時代の夢をかなえる様子が映し出される。3年がかりで同映画を完成させた監督は「撮影したシーンの全ては奇跡としか言いようがない」と苦労をふり返った。
「蘆葦之歌」は長さ76分、プレミア公開後、10月12日から11月1日にかけて台中、花蓮、台南、台北でそれぞれ1回ずつ無料巡回上映が行われる。
今年8月の時点で平均年齢88歳の主人公6人のうち4人は映画の編集期間中に相次いで亡くなっている。
【 写真 】:イベントに出席した出演者の1人、陳蓮花さん(左2)が日本の支援団体と記念撮影
(魏紜鈴/編集:荘麗玲)
台湾「元慰安婦」に関する記録映画の新作、日本で公開
【社会】 2014/05/09 16:59
(台北 9日 中央社)台湾の人権団体、婦女救援基金会は8日、台湾人元慰安婦についてのドキュメンタリー「蘆葦之歌」(アシの歌)の試写会が東京で行われたと発表、“台湾のアマー(おばあさん)たちの命の物語”を貴重な記録として伝えていきたいとした。
この記録映画は同基金会の委託で国立台湾芸術大学(新北市)の助理教授、呉秀菁さんが制作したもの。7日夜に東京で催された上映会には100人ほどの日本の人々が集まり、康淑華・婦女救援基金会執行長、呉秀菁さん、映画の主人公の一人、陳蓮花さん(=写真)も出席した。
「蘆葦之歌」は15年前に制作された「阿[女麼]的秘密」(アマー(おばあさん)の秘密)に次ぐもので、台湾の元慰安婦を支援する日本の民間団体の招きに応じて試写会が実現した。元慰安婦とされる女性らはいずれも高齢で、映画製作の過程で6人のうち4人が相次いで亡くなっており、おばあさんたちの最後の姿が作品の中に留められることとなった。
映画の中ではおばあさんたちが楽しそうにウェディングドレスを着たり、一日客室乗務員、一日婦警さんになって若い頃の夢をかなえるシーンが出てくるほか、病の重くなった女性のところに日本の民間団体の人々がお見舞いに駆けつけ慰める場面も。
基金会ではこの作品で、おばあさんたちが悲しみや憤りを乗り越え、ソーシャルワーカーやカウンセラーの力を借りて過去の傷と向き合い自分を受け入れようとする楽観的で気丈でけなげな姿が観衆の反響を呼んだとし、すでに亡くなった女性も含め、映像を通して彼女たちの命の物語は永遠に記憶されるだろうと述べた。
(許秩維/編集:谷口一康)
- 最終更新:2014-06-24 22:42:04