南京大虐殺
南京大虐殺
中日戦争初期の1937年12月から1938年初頭にかけて、日本軍が中華民国の首都南京市を占領した際に暴行、略奪、放火、強姦、大量虐殺を働いた残虐事件。虐殺された中国人は捕虜や民間人などあわせて30万人以上にのぼると言われる。
この事件は21世紀現在も頻繁に批判の対象となる事件だが、その最大の理由は加害国である日本において1970年代~1980年代頃から国粋主義的な歴史観が台頭するようになり、南京大虐殺否定論が右翼勢力を中心に跋扈するようになったためである。
この日本での動きに反発するように中国では歴史教育において南京大虐殺が重要な出来事として教えられるようになり、1985年には南京大虐殺記念館が完成した。
南京大虐殺が事実であることは被害者である中国の資料だけでなく加害者である日本軍の資料や第三者である外国人の資料などによって客観的に裏付けられているが、日本の右翼勢力は未だそれら不都合な資料の存在を無視して病的に南京大虐殺否定論を垂れ流し続けている。なお、南京大虐殺の実在を裏付ける各種資料は本サイトで随時紹介していく。
子記事
- 南京大虐殺の証拠の一つ・日本兵の日記や陣中日誌
- 南京大虐殺の証拠の一つ・海外メディアの報道
- 右派歴史学者秦郁彦の南京大虐殺に関する言葉
- 日本軍による中国での虐殺事件一覧
- 台湾の反日ソング・南京1937
- アフリカにも批判される日本の南京大虐殺隠蔽
- 米国にも批判される日本の南京大虐殺隠蔽
- 欧米諸国の歴史教科書に書かれた南京大虐殺
- 産経新聞による南京大虐殺の写真に関する捏造報道
- 右翼日本人が英国人の南京大虐殺否定発言を捏造
南京大虐殺否定論者は息を吐くように嘘をつく
ここで南京大虐殺否定論者の典型的な妄言のいくつかに簡単に反論してみよう。
- 「捏造写真ばかりだ」
- → 無関係な写真が誤用されている例はいくつかあるが、合成写真など故意の捏造であることが確実に証明されたものはない。東中野修道らが勝手な思い込みで決めつけているだけ。実際には不動健治や村瀬守保が撮影した写真など出所がはっきりしている写真も少なくない。
- 「大量の死体がない」
- → 否定論者が不都合な資料を無視して「ない」と決めつけているだけ。日本軍の資料や外国人記者の記録などにも大量の死体は登場するし、紅卍字会や崇善堂などによる多数の埋葬記録も残っている。
- 「人口20万人の都市で30万人虐殺は不可能」
- → 20万人とは南京安全区のみの推定人口であり南京全体の人口にあらず。推定人口なので根拠自体も薄い。実際は安全区外の広範で虐殺が行われたのでこれを根拠に虐殺を否定することこそ不可能。
- 「人口20万人だったのが25万人に増えたから虐殺などない」
- → 20万人とは南京安全区のみの推定人口であり南京全体の人口にあらず。日本軍による虐殺が行われていた安全区外から安全区内に多数の市民が逃げてきたから「増えた」ように見えるだけ。
- 「当時の装備では30万人も殺せない」
- → ルワンダの内戦で使われた凶器はナタや棍棒が中心だったが3ヶ月程度で80万人以上が殺された。まして銃火器や刀剣類で重武装した日本軍なら数ヶ月あれば30万人の非武装者虐殺は十分に可能なのだが日本軍はその程度のこともできない無能軍隊だったのですねわかりますw
- 「日本軍による虐殺命令書がない」
- → ナチスのホロコーストのような計画的な虐殺ではないので虐殺命令書などないのが当たり前。
- 「大量の混血児がいないから南京での強姦はなかった」
- → 強姦された女性はその場で日本軍に殺されたかその後中絶あるいは間引きをした。満州などでの強姦で大量の日露混血児が生まれていないからソ連軍による日本人女性強姦もなかったのですねわかりますw
- 「蒋介石ですら事件を知らなかった」
- → 1938年1月22日の蒋介石日記に「倭寇(日本軍)は南京であくなき惨殺と姦淫をくり広げている」とある。少なくとも「事件について何も知らなかった」などということはない。
- 「中国が事件を国際連盟に訴えていない」
- → 1938年2月1日に中国代表が国際連盟で日本軍による虐殺を訴える演説を行っている。あの反中週刊誌の週刊新潮もこの件をご丁寧にスクープとして取り上げて自爆してくれましたw
- 「当時の日本が事件を報道していない」
- → 日本では1937年の時点で日本軍に不利な報道そのものが規制されていたので報道できるはずがない。だが大宅壮一や西條八十など虐殺現場を見たと個人で証言する日本人記者や文化人はいる。
- 「当時の欧米諸国も事件を報道していない」
- → 当時のニューヨークタイムズやシカゴデイリーニューズやマンチェスターガーディアンあたりの記事を探せば南京大虐殺を報道する記事はいくらでも見つかるのだが何か?
- 「陥落当時の南京の記録映像を見れば平和そのもの」
- → 記録映像とはプロパガンダ映画である記録映画『南京』のことなのだろうが、映像の撮影者である白井茂ですら「見たもの全部を撮ったわけではない。また撮ったものも切られたものがある」と証言している。この映像は意図的に日本軍に好都合な風景だけを収めたやらせ同然の代物である。
- 「中国は犠牲者数を年々水増ししている」
- → 終戦直後の1946年の時点で既に犠牲者50万人説まで出ていたが少なくとも中国政府には公認されていない。戦後の中国政府は一貫して犠牲者30万人説を主張。それ以外の事例は中国政府の公式見解と一個人の主張を否定論者が勝手に混同しているだけ。少なくとも中国政府は水増しなどしていない。
このように南京大虐殺否定論者は息を吐くように嘘をつく者たちである。これら反論のさらに詳しい根拠資料、および他の南京大虐殺否定論に対する反論を知りたい人は「南京事件FAQ」を参照すること。
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- 最終更新:2015-10-17 01:03:15