いじめ大国日本

いじめ大国日本

日本はいじめ大国としても世界にその名を知られており、日本語の「ijime」が国際的にもそのまま意味が通じるほどにそのことが広く認知されている。

日本人はアジア人の中でも特に集団主義的な傾向が顕著な国民であり、「出る杭は打たれる」や「長い物には巻かれろ」といったことわざや、「空気を読む」という文化にもそれがよく表れている。一般的に日本人は集団の和を乱す存在を嫌うため、自分たちとは異質な存在を集団の中から排除しようとする。それがいじめが発生しやすい土壌を生むのである。

加えて、「他人の不幸は蜜の味」や「隣の貧乏は鴨の味」といったことわざにもみられるように日本人は陰湿な国民性も持っている。そういう陰湿な国民性が日本人によるいじめをより苛烈にしているのである。

また、日本人は事なかれ主義的な国民性も持つため厄介なことには積極的に関わりたくないと考える傾向がある。そのため身近な場所でいじめが起きていても厄介事に巻き込まれることを避けてあえて制止せずに見て見ぬふりを決め込むか、あるいはいじめる側に加担することが多いのである。

実際に、このような環境下で孤独を感じている日本の子供は非常に多いようで、2007年にユニセフがOECD加盟25ヶ国を対象に実施した調査では日本は孤独を感じる15歳の子供の割合が29.8%でダントツの世界一であるという調査結果が出た。

近年では、2011年に発生し2012年に問題化した滋賀県大津市の中学校のいじめ自殺事件を機に、これまで日本全国で隠蔽されてきたいじめも明るみに出つつある。

鹿児島県では当初把握されていたいじめ発生件数の100倍に相当する約3万件のいじめが確認され、日本全国では定例の調査で把握されていたいじめ発生件数の4倍に相当する、5ヶ月間で約14万4000件のいじめが確認された。また、2012年のいじめを原因とする日本全国の少年事件の発生件数は2011年の2.3倍に上った。

これらの数的事実は、これまでの日本社会で如何にいじめ問題が隠蔽されてきたのかを如実に物語っている。もちろんこれでもまだ全てのいじめが発覚したとは言えないだろう。こうしたいじめが発覚しにくい環境もいじめの悪質化に拍車をかけているのである。

日本人よ、自国がこのようないじめが当たり前のように蔓延する社会になっていて恥ずかしくはないのか?他国には例えいじめはあっても、いじめを受けたクラスや学校を簡単に辞めることが出来てまた一からやり直すことが出来るのが普通であり、日本のようにどこかの学校に入ったら特別な理由がない限り別のクラスや学校に変えることが出来ないなどというのは一般的ではない。そのため他国ではいじめによる自殺は殆どない。

これでは「日本の国技はいじめ」と言われても仕方がないだろう。いじめ問題は日本人が真剣に解決に向けて取り組まなければならない大きな社会問題の一つなのである。

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  • 最終更新:2015-04-17 06:44:27

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